The oice of mission

海外邦人宣教レポート

(2017年11月5日更新)

シンガポール日本語キリスト教会(2)
牧師 松本章宏

私たち夫婦は2012年3月にジャカルタJCFの働きを終えた後、約1年間「渡り鳥夫婦」と称して巡回伝道を行いましたが、10月から12月までの3ヶ月間、当時牧師のいなかったシンガポールJCFのお手伝いをしました。その後、臨時総会を経て、この教会の牧師として招聘され、2013年3月に着任しました。

●伝道の好漁場

シンガポールの第一印象は、まさに「好漁場」でした。この平和で安全で便利で清潔な島にジャカルタの4倍もの日本人(約3万6千人)が住んでいますので、網を降ろしただけで生きの良い魚がどんどん入って来るという手応えをよく感じます。その理由としては、日本から離れた地で世間の目があまり気にならないこと、また、この多民族国家に住みながら世界のベストセラーである聖書を学んでみたいという思い、そして、クリスチャンと接する機会が多いということが挙げられると思います。これと言った宣伝をしなくても、ほとんど毎週新しい方々が教会に来られます。むしろ、課題は新しく来られた方々に、いかに来続けていただくかということにあります。つまり、どのように網を投げるかと同時に、網を繕うことの大切さについて考えさせられています。そのために、最も重要なことは、聖書を体系的に正しく分かりやすく伝えることであると信じ、そのことに尽力しています。

●キーワードは「移動」

日本のクリスチャン人口が1%の壁を越えられない中、それを打ち破るために神様はどのような方法を取られるのだろうかと長い間模索して来ましたが、その一つは「移動」なのだと確信するようになりました。自分の住み慣れた地から移動(移住)することによって、これまで常識だと思っていたことを疑うようになり、人は変化を受け入れやすくなり、その結果、真理を選び取る勇気が与えられます。私たちの教会に与えられた使命は、ノンクリスチャンとして来られた方に、クリスチャンとして帰国していただくこと、また、クリスチャンとして来られた方が、より整えられた者として帰国するための助けとなることであると認識しています。日本の教会で求められている教会像は、「揺りかごから墓場まで面倒を見てくれる教会」だと思いますが、海外の日本語教会はそういうわけにいきません。一緒に過ごせる時間が限られています。そうなると、必然的に優先順位がはっきりしてきます。それは、聖書を正しく理解することであり、その結果、福音を受け入れること、さらにキリストの弟子として歩き始めることです。


その意味で、使徒8章に登場するエチオピアの高官が伝道者ピリポと出会い、馬車の中で一緒にバイブルスタディを行い、洗礼を受け、クリスチャンとして自分の国に帰って行く場面は、私たち海外日本語教会の模範だと思います。イエス様を信じて洗礼を受けたのも束の間、日本または他の地域へ移動する方、または、中心的な役割を担っていた方がついにシンガポールを離れることは日常茶飯事です。しかし、主はご自身の御心に従って、必ずまた新しい方々をお送りくださいます。そんな時、私たちはピンチに立つ選手で、監督はイエス様であることを常に実感させられます。

●聖書力のある兄弟姉妹

この4年半の間にシンガポールJCFで洗礼を受けた方は30名、クリスチャンとしてシンガポールに来られ教会員になった方は56名、シンガポールを離れた方は40名です。セントジョージ教会の礼拝堂には300名以上が座れますが、日曜日の午後は80?100名の大人と約20名の教会学校の生徒が集まっています。子どもと大人のクリスマス礼拝には250名以上集まることがありますので、これだけ広い礼拝堂を自由に使えることは本当にありがたいことです。日曜日に来られない方のために、火曜日にも礼拝を行っています。

また、私以外にも担当してくださるリーダーが数名いますので、ほとんど毎日のように何らかの集まりが持たれています。特にシンガポールに住む方々は聖書の勉強が大好きで、日中と夜に行っているバイブルスタディには、それぞれ10数名が集まります。聖書力のある兄弟姉妹が増えることは、教会の底力になるということを実感しています。これからさらに祝福を分かち合うことのできる教会へと成長して行きたいと願っています。
(つづく)

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